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停電の一瞬でPCが落ちる?ポータブル電源はUPS表記の有無で選ぶ|法人の基準

元動画:停電の一瞬でパソコンが落ちる?ルーターと仕事机を守るポータブル電源、UPSモードの有無で選ぶ【DJI Power 2000】(https://www.youtube.com/watch?v=Z3I0yxpJ_40)

仕事の途中で、パソコンの画面がふっと真っ暗になった。そんな経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。雷が落ちた日でも、近所で工事があった日でも、コンセントの電気が一瞬でも途切れると、バッテリーを内蔵したノートパソコン以外は待ってくれません。デスクトップもモニターもルーターも、その場で落ちてしまいます。書きかけの資料は戻らず、オンライン会議は途中で切れます。これは自宅で仕事をする人も、事務所でルーターとパソコンを使う会社も同じです。停電そのものは頻繁には起きませんが、起きた一度で失うものは小さくありません。この記事では、2026年11月に公開された動画の内容をもとに、法人のBCP担当者が「停電の一瞬」から機器を守る電源をどう選ぶかを整理します。なお、数字や仕様は製品や時期により異なります。導入の際は、必ずメーカーの最新の公式情報と取扱説明書をご確認ください。

停電の一瞬、ポータブル電源の中では何が起きているのか

「ポータブル電源をコンセントとパソコンの間に挟んでおけば守れる」という話は、聞いたことがあるかもしれません。ところが、どの機種でも同じように守れるとは限りません。動画では、公式の注意書きに「精密な機器の瞬間的な途切れには使えない」とはっきり書いているメーカーもあると紹介されていました。まずは、停電の瞬間に電源の中で何が起きているのかを見ておきましょう。

電気を通しながら、中の電池も満たしている

ポータブル電源は、コンセントから電気が来ている間、その電気を機器へ通しながら、中の電池も満たしています。停電が起きると、この流れが電池の電気に切り替わり、機器へ出し続ける仕組みです。動画では、この切り替えには時間がかかると説明されていました。切り替えが「0秒ではない」という点が、話の出発点です。

各社の公式が書く切り替え時間

動画では、各社の公式が示す切り替え時間として、DJIは0.01秒以内、ASAGAOのAS2000-JPは8ミリ秒以内、BLUETTIは機種によって15から20ミリ秒と紹介されていました。0.01秒は10ミリ秒にあたります。数字だけ見れば、どれもごく短い時間です。ただし、これらは動画で紹介された公式の記載であり、実際の数値は機種や条件によって変わる可能性があります。購入前には、導入予定の機種の公式ページで最新の表記をご確認ください。

問題は速さよりも「書き方」の違い

動画が強調していたのは、切り替えの遅さが問題なのではなく、書き方の違いが問題だという点でした。DJIはUPSモードがあると案内しています。ASAGAOは「UPS」とは書かず、パススルーの自動切り替え機能と呼び、すべての機器の連続動作を保証するものではないと断っています。BLUETTIは簡易的なUPS機能としたうえで、公式のよくある質問に、精密機器や医療機器の瞬断の防止には使えないと書いています。同じような数字が並んでいても、メーカーが「その使い方を認めているか」は大きく違うことが分かります。

数字の前に「公式がその使い方を認めているか」を見る

動画の結論の入り口は、守りたい機器が決まっているなら、数字の前に、公式がその使い方を認めているかを見ることでした。BCPの稟議や備蓄計画でも、容量と出力の大きさから入りがちですが、ここに一段確認を加えるだけで、選び間違いは減らせると考えられます。

機器を「止まると困るもの」と「やり直せるもの」に分ける

動画では、守りたい機器を二つに分けて考える方法が示されていました。止まると困る機器は、ルーター、デスクトップのパソコン、モニター、ネットワークの記録装置などです。こちらは、UPSの表記がある機種から選びます。止まってもやり直しが効く機器は、照明、扇風機、スマートフォンの充電などです。こちらは、どの機種でも構いません。すべてを同じ基準で守ろうとせず、機器ごとに優先度を決めるのが現実的です。

機器が耐えられる途切れの長さは、機器ごとに違う

あわせて動画では、パソコンが耐えられる途切れの長さは機種ごとに違うため、説明書で確かめるよう呼びかけていました。電源側の切り替え時間が短くても、機器側がどこまで耐えられるかは別の話です。電源側の公式表記と、機器側の取扱説明書の両方を見比べる習慣をつけておくと安心です。

医療機器は別のルールで考える

動画の中で特に念を押されていたのが、医療機器の扱いです。医療機器だけは、その機器のメーカーの指示に従ってください、という案内でした。BCPで医療や介護の現場を想定する場合は、ポータブル電源の表記だけで判断せず、機器メーカーへの確認を先に行うことが欠かせません。

筆者の見方としては、この考え方は法人の備えに向いていると感じます。担当者が代わっても、機器の一覧に「止まると困る」「やり直せる」の印を付けておけば、電源の選定基準を引き継ぎやすくなるからです。

長引く停電の備えと、動画が紹介した2台

切り替えの一瞬を守れたとしても、停電が長引けば、次は「何時間もつのか」が問題になります。動画では、仮の数字を使った計算が紹介されていました。

190Wの仮の条件で数える

動画の例では、デスクトップのパソコンが150W、モニターが30W、ルーターが10Wで、合わせて190Wと仮定していました。これは例としての仮の数字なので、実際の機器の消費電力は、本体の表示や仕様で確かめる必要があります。容量2048Whのポータブル電源なら、2048を190で割って、計算の上では約10.8時間です。1920Whでも、計算の上で約10時間になります。ただし、電気を変換する際のロスがあるため、実際はこれより減ります。動画では、8時間台と見ておくのが安全だと説明されていました。

停電が長引くなら車の出番

停電がさらに長引く場合の手段として、動画では車からの充電が挙げられていました。DJI Power 2000は、別売の走行充電器をつなぐと、車のオルタネーターから最大1000Wまで足せると紹介されています。ただし、出力は車種によって変わります。エンジンをかけたままの充電は、屋外の換気のよい場所に限られます。また、この走行充電はガソリン車とディーゼル車が対象で、DJIの公式ではハイブリッド車と電気自動車は対象外とされています。自社の社用車がどの種類なのかは、導入前に確認しておきたい点です。

動画の最後にも、機器の消費電力は表示で、つなぎっぱなしで使ってよいかは取扱説明書で確かめるようにという注意がありました。計算上の時間は目安であり、運用の可否は、各メーカーの取扱説明書に従うのが基本です。

動画では、停電の一瞬から守りたいなら「UPSと明記されている機種を選ぶ」という結論のもと、2台が紹介されていました。以下は、動画で公式情報として紹介された内容の整理です。数値は動画の紹介時点のものとして、最新の仕様は公式でご確認ください。

1台目:DJI Power 2000

動画で最大の特徴として挙げられていたのが、UPSモードの存在です。公式は切り替えを0.01秒以内と案内しています。容量は2048Wh、最大連続出力は2700W、電池はリン酸鉄リチウムで、公式では4000回の充電後も80%以上と案内されているとのことです。重さは約22kgです。自宅の仕事机から、机が複数ある事務所、車中泊までの使い道が挙げられていました。走行充電は別売の走行充電器を使う方式で最大1000Wですが、前述のとおり、ハイブリッド車と電気自動車は対象外です。

2台目:ASAGAO AS2000-JP

同じくらいの規模で、メーカーを変えて選びたい人向けとして紹介されていました。容量は1920Wh、定格出力は2000Wで、瞬間的には5000Wまで出せます。電池はリン酸鉄リチウム、重さは約20.4kgです。切り替えは、公式がパススルーの自動切り替え機能として8ミリ秒以内と案内しており、動画では実測として5.4ミリ秒という数字も紹介されていました。ただし、すべての機器の連続動作を保証するものではないという注意書きがあります。「UPS」とは書かない機種なので、守りたい機器の説明書と、一度付き合わせてから選ぶように、と動画は伝えています。走行充電は、車のシガーソケットから入れる方式で、入る電気は少なめです。本格的に車から足したい場合は、1台目のほうが向いているとの説明でした。

BLUETTIのACシリーズは、この使い方には勧めないという整理

動画では、BLUETTIのACシリーズについて、公式が精密機器の瞬断の防止には使えないとしているため、今回のパソコンやルーターを守る使い方には勧めないと整理されていました。一方で、停電になったあとに機器を動かす使い方なら、頼りになる機種とも説明されています。「良い、悪い」ではなく、使い方との相性で考えるのがポイントです。

動画のまとめは、次の三つでした。数字の前に、公式がその使い方を認めているかを見ること。守りたい機器を、止まると困るものとやり直せるものに分けること。そして、機器の消費電力と連続使用の可否は、表示と取扱説明書で確かめること。筆者としては、この三つを一枚の確認表にして、機器の導入時と、年に一度の備蓄点検のときに見直しておくと、担当者が代わっても備えが途切れにくいと考えます。まずは、今つないでいる機器のうち、いちばん守りたいものが何かを書き出すところから始めてみてはいかがでしょうか。

機種選びや走行充電器の取り付けでお悩みの場合は、現在お使いの機器、事務所の環境、守りたい機器をお知らせください。使い方に合わせたご提案ができます。

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