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【過去動画の振り返り】発電機は電気の質で選ぶ、守る機器と動かすだけの機器の分け方

元動画:【販売開始!】ポタ電に頼らない災害対策〇〇とは?ELSONA GD1600SR(https://www.youtube.com/watch?v=HgmeL2hL3qE)

本記事は、2024年8月に公開された動画を、現在の視点で振り返る回です。動画は、ポータブル電源だけでは対応しきれない場面のために、発電機をどう選ぶかを三つのステップで整理したもので、概要欄ではELSONA GD1600SRが新商品として紹介されています。三つのステップとは、必要な出力を計算すること、使う電化製品に合った発電機の種類を選ぶこと、使う場面に合った燃料を選ぶことです。ここでは、その中から「電力の質」という話題に絞って読み直します。BCP(事業継続計画)の備えとして発電機を検討する担当者の方は、出力の大きさや燃料に目が向きがちですが、つなぐ機器がパソコンなのか照明なのかによって、選ぶべき発電機の方式が変わるという点は、見落とされやすい論点だと考えられます。

なお、動画の説明は2024年時点のものです。製品の現在の取り扱い状況は、記事の後半で公式ページの記載をもとに確認していますが、古い動画ですので、導入を検討される際は必ず最新の公式情報をご確認ください。価格や販売条件は変わりやすいため、この記事では扱っていません。

発電機につなぐ機器を、電気の質で二つに分ける

動画の中盤では、発電機の種類を選ぶ場面で、電子機器は電力の質が重要になると説明されていました。出力の数字がどれだけ足りていても、電気の質が機器に合っていなければ、機器を傷めるおそれがあるというのが、話の出発点です。法人の備えに置き換えると、停電時に動かしたい機器を、電気の質に敏感かどうかで分けて考えることになります。

精密機器は、電気の質が重要だと動画は説明していた

動画では、パソコンやテレビ、オーディオ機器などの精密機器やデリケートな電子機器には、安定した品質の電気を供給できるインバーター搭載の発電機が適している、と紹介されていました。画面には「精密機器」「電子機器」という文字のあとに、「電力の質が重要」と大きく表示される場面があります。さらに、家庭用のコンセントから得られるようなクリーンな電気を供給でき、電子機器への損傷リスクを低くできる、と説明されていました。

事務所の停電対策に引き寄せると、ここでいう精密機器には、業務用のパソコン、ネットワーク機器、通信に使う端末などが含まれると考えられます。止まらないことだけでなく、壊れないことも備えの条件になる、という見方です。ただし、どの機器がどこまで電気の質に敏感かは、機器の種類や製造元によって異なります。個別の機器については、取扱説明書や製造元の情報で確認する必要があります。

社内の機器を「守る機器」と「動かすだけの機器」に仕分ける

動画の後半には、これと対になる説明があります。電力の質に敏感でない機器として、照明、冷蔵庫、ポータブルファンなどが挙げられ、これらを主に使う場合は従来型の発電機で十分なこともある、と話されていました。

この二つを並べると、停電時に使いたい機器を二つに仕分ける作業が見えてきます。電気の質を守りたい機器と、動きさえすればよい機器です。動画で例に挙がった機器をそのまま当てはめると、前者はパソコンやテレビ、後者は照明、冷蔵庫、ファンになります。自社の場合はどうなるかを、停電時に動かす機器の一覧にあらかじめ書き込んでおくと、発電機の方式を選ぶ際の根拠にできます。

仕分けの作業は、情報システム担当と総務担当が別々に機器を持っている会社ほど、抜けが出やすいと思われます。社内で、停電時にどの機器を動かすかを決める会議を開く場合は、機器の持ち主を集めて、守る機器と動かすだけの機器に分ける時間を取っておくとよいでしょう。

起動電力は、電気の質とは別の確認項目として扱う

動画の最初のステップでは、必要な出力を計算するときに、起動電力にも注意するよう説明されていました。冷蔵庫やエアコンなどは、起動時に定格の消費電力の2倍から4倍ほどの電力を必要とする場合があり、これを見落とすと発電機の容量不足で機器が正常に動かなくなるおそれがあります。一方で、ノートパソコンやテレビの起動電力は、消費電力と同等になる場合が多い、とも話されていました。

ここで注意したいのは、電気の質と起動電力は別の話だという点です。パソコンは電気の質に敏感ですが、起動電力は大きくありません。反対に、冷蔵庫は電気の質に敏感でなくてもよい機器として挙げられていますが、起動時に大きな電力が必要になることがあります。つまり、先ほどの仕分けに、起動電力が大きいかどうかという二つ目の軸を加えると、機器の特徴がより整理されます。

動画では、家庭を想定した計算の例として、照明、冷蔵庫、テレビ、スマートフォンの充電器、ポータブルファンを同時に使う場合の必要出力の出し方が紹介されていました。この計算については、既に公開している「発電機の選び方」の記事で扱っているため、本記事では詳しく触れません。

インバーター式を選ぶときの、動画で語られた利点と代償

仕分けができたら、次は方式の違いを理解する段階です。動画では、インバーター式の利点だけでなく、その代わりに受け入れるものについても説明されています。法人の調達では、利点だけを見て決めると、後から費用や運用の面で想定とずれることがあるため、代償の側も合わせて押さえておくことが役に立ちます。

交流を一度直流にして、整えてから戻すという仕組み

動画では、インバーター技術の仕組みが説明されていました。発電機は交流として電気を作りますが、インバーター式ではその電気を一度直流に変換し、再び交流に戻します。この過程を経ることで、家庭用のコンセントから得られるようなクリーンな電気を供給できるというのが、動画の説明です。

画面には「家庭用コンセントのようなクリーンな電力供給が可能」という文字が大きく出る場面もありました。つまり、インバーター式が精密機器に向くとされるのは、単に新しい方式だからではなく、電気を作り直すという工程があるためだと整理できます。

代償として、燃料効率が下がり、価格が高くなる傾向がある

その一方で、動画ではこの変換の過程でエネルギーの損失が生じる、と説明されていました。変換による熱などの形でエネルギーが失われ、その結果として燃料効率がわずかに下がります。また、インバーター式の発電機は、インバーターを持たない方式に比べて高価になる傾向がある、とも話されていました。

それでも、安定した電力が求められる精密機器を守るという観点では、インバーター式は合理的な選択肢だと動画は結論づけています。法人の購入で考えるなら、価格が高いことや燃料効率が少し下がることは、守りたい機器の価値と比べて判断する材料になります。数値で比較する場合は、動画の中に具体的な損失の割合や価格差は示されていないため、各製品の公式の仕様を一つずつ確認する必要があります。

従来型は、大きく重い傾向があるが、価格が低く大きな電力に向く

動画では、電気の質に敏感でない機器を主に使う場合に向く従来型の発電機についても触れられていました。従来型は、大きく重いものが多いものの、価格が低く、大きな電力を必要とする機器に適している、という説明です。

この特徴は、倉庫や工場など、守りたい精密機器が少ない拠点で、大きな電力が必要になる場面を想定すると理解しやすくなります。事務所向けのインバーター式と、現場向けの従来型を、拠点の性格に合わせて使い分ける考え方もあります。ただし、どの拠点にどちらを置くかは、拠点ごとに停電時に動かす機器の一覧を作ったうえで決めるのが確実です。

ホンダの4種類は、事業用途の目安として読む

動画では、発電機の種類を説明するために、ホンダの発電機を例に四つのタイプが紹介されていました。正弦波インバーター搭載発電機は、パソコンなどの精密機器に向くとされています。サイクロコンバーター搭載発電機は、周波数を変えられるため、モーターや電動工具向けで、建設現場やDIYに理想的だとされています。スタンダード発電機は、庭仕事や日曜大工など、比較的電力消費の少ない機器向けです。三相発電機は、大型のコンプレッサーやポンプ、工場の設備など、産業用途や商業用途に最適だと紹介されています。

BCPの観点では、この四つのタイプは、自社の拠点がどの業態に近いかを考える手がかりになります。オフィス中心の会社であれば、インバーター搭載の発電機が検討の中心になると考えられます。建設現場や工場を持つ会社は、サイクロコンバーターや三相のタイプも視野に入るでしょう。動画では、あくまで一つのメーカーを例にした紹介であるため、他の製品を比べる際は、方式の名前と用途の対応を公式の説明で確かめる必要があります。

GD1600SRを例に、仕分けの結果を調達の言葉にする

三つ目の話題は、ここまでの整理を、実際の製品を例にして調達の言葉に直す作業です。動画の概要欄では、新商品としてELSONA GD1600SRが紹介されており、動画の中にも、バンの荷室に置かれたGD1600SRが映る場面があります。ただし、字幕で語られている内容は、特定の製品の仕様ではなく、発電機選びの一般的な考え方が中心でした。製品の仕様については、公式ページの記載で確認します。

公式ページに書かれているGD1600SRの特徴

ELSONAの公式ページでは、GD1600SRは、インバーター制御により正弦波形を出力する発電機と案内されています。使える燃料は、LPガスとレギュラーガソリンの両方で、定格出力はLPガスで1.53kVA、ガソリンで1.7kVAと記載されています。乾燥重量は18.5kgです。静音設計という表現はありますが、騒音の数値は公式ページには記載がありませんでした。

動画で説明されていた「電子機器にはインバーター式が合う」という考え方と、公式ページの「インバーター制御で正弦波形を出力」という記載は、同じ方向を向いています。ただし、実際にどの機器をつないで問題ないかは、機器側の取扱説明書や、発電機の取扱説明書で確認する必要があります。

古い動画なので、取り扱い状況は公式で確かめる

今回確認した公式ページには、販売中か販売終了かを示す明記はなく、購入ページや公式販売ページへのリンクが置かれているだけでした。そのため、この記事では、現在も購入できるかどうかは「確認できていない」と整理しておきます。導入を検討する場合は、公式の購入ページで、現在の取り扱いと仕様を確認してください。

また、動画の公開から時間が経っているため、仕様や付属品、保証の条件が変わっている可能性もあります。動画の中の話と公式ページの記載が食い違う場合は、公式ページを優先するのが基本です。

仕分けの結果を、稟議と点検表に反映する

最後に、ここまでの整理を、社内の運用に反映させる流れを考えます。まず、停電時に動かす機器の一覧を作り、守る機器と動かすだけの機器に仕分けます。次に、起動電力が大きい機器に印を付けておきます。この一覧があれば、発電機の稟議書に、なぜインバーター式を選ぶのか、あるいはなぜ従来型で足りるのかを、機器の名前を挙げて説明できます。

導入後の点検表にも、この一覧を活かせます。点検のときに、守る機器をつないで実際に動作するかを確かめる、という項目を入れておけば、いざ停電したときに、機器の相性で慌てることが減ると思われます。点検の頻度や手順は、会社の事情に合わせて決めてください。

まとめ:出力や燃料の前に、機器の仕分けから始める

発電機の選び方は、出力の計算と燃料の選択に注目が集まりやすいのですが、動画が示していたのは、その間にある「どの電気の質が必要か」という視点でした。精密機器には、電気を整えて供給するインバーター式が向くとされ、その代わりに燃料効率がわずかに下がり、価格が高くなる傾向があります。照明や冷蔵庫、ファンなどの電気の質に敏感でない機器が中心なら、従来型の発電機で足りることもあるとされています。

自社の機器を、守る機器と動かすだけの機器に分け、起動電力の大きさも添えて一覧にしておくと、発電機の方式を選ぶ根拠がはっきりします。動画は2024年のものですので、製品の取り扱い状況や仕様は、必ず最新の公式情報で確認してください。この記事が、発電機を検討する際の、社内の整理の出発点として役立てば幸いです。

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